iMac、iPod、iPhone、iPad。

Appleは触るもの全てを黄金に変えてしまう。

しかし、Appleの歴史は過ちや完全な失敗作で満ち溢れている。熱狂的なファンでさえ避けていた製品もある。Appleはまるでそんなことなかったかのように振舞いたいような製品もある。それでも私たちはAppleの失敗を全て許すことができる。なぜなら、途中で的外れなことをせずにカッコ良さの絶頂を達成することはできないからだ。しかし、こんなにも偉大な会社がどんなにとんでもなく間違っていたのかを振り返って見ることにはかなり興味をそそられる。

“Hockey Puck” USBマウス

平らで丸いデザインはエレガントでスタイリッシュであるはずだったし、2色のプラスチックは見やすいことを目的としていた。しかし、それは結果的にひどい見た目になってしまったのだ。

ユーザーにHockey Puckと呼ばれていたこのUSBマウスは、1998年に発売された最初の iMacの付属品だった。半透明と色の組み合わせは、その系統の始まりだった卵型のiMacにマッチしていた。しかし、それには問題がいっぱいだった。使用する時に回転しやすかったし、その小ささは実用的ではなかったのだ。さらには、Macのマウスとしては初のUSBコードが短すぎたことは泣きっ面に蜂であった。

Newton Message Pad

ある意味、Newtonは時代の最先端だった。幅広い種類のアプリを使うことができたし(どこかで聞いたことある?)、手書き文字認識ソフトもあり、1987年にこんなプラットフォームが誕生していたことには感銘をうける。

Newton製品は完全な失敗作ではなかった。実際、結構売れたし、PDAという言葉の起源にもなったのだ。少なくとも7つの製品がNewtonのOSを使ったこのラインから製造された。

AppleはNewtonがPCの改革になることを期待したが、Appleがそのサポートを続けることをある意味忘れてしまったために、少しずつ暗闇へと消えて行ってしまったのだ。

Quick Take

Appleほどに大量の思想を具体化することに潤沢な企業にとっては、失敗作さえも成功の一部になり得る。そのいい例がApple QuizkTakeだ。 コダックと富士フィルムによって製造され、Appleのブランドをつけて販売されたデジタルカメラのラインである。

QuickTakesは市場で購入できる一番最初のデジタルカメラだった。これもまた、ユーザー自身がそんなニーズがあることに気付いていないのにニーズに合ったものを出すというAppleの尋常でない才能を示している。QuickTakeカメラは使い方も簡単で、解像度は3メガ(1994年では悪くなかった)あり、価格は600ドルから750ドルだった。

QuickTakeはたった3つのモデルしか生産されず、そのラインは1997年には廃止となった。もしこの製品ラインが継続されていたら、Apple製のカメラがどんなだったのか見てみたいと思わずにはいられない。見方によれば、それがiPhoneに入っているカメラに継続されていたのかもしれない。

Pippin

Appleのゲーム機器への進出(ゲームの開発はバンダイと協力していた)は90年代半ばのもう一つの失敗だった。Appleのゲーム機の考え方は興味をそそるものだったが、Appleはそのアイディアに本気を出さなかった。1つのこと(ゲーム)にちゃんと取り組むことをせずに、Appleは現代のゲーム機ができること全てをPippinにすぐにでも入れようと試みたのだ。

Pippinはゲームで遊ぶことができる(それを証明するように三日月形のコントローラーがある)が、Macのように通常のコンピュータープログラムもテレビを通して実行できるようにデザインされていたのだ。バンダイが製造したにもかかわらず、実際にはAppleはこれを安価なホームコンピューターとして宣伝した。

悲しいかな、Pippinが注目されることはなかった。 1996年にはPlayStationNintendo64がゲーム市場を支配し、大きなゲーム開発会社は既に全て彼らの手中にあったのだ。ゲームソフトの不足に加え、当時の価値では今の経済よりももっと価値の高い超高価な599ドルという値段がつけられたのだ。(数年前にそれと同じ値段でSonyが最初に PS3を出したとき、どれだけの人が尻込みしたかは記憶に新しいだろう)

つまり、AppleはPlayStation3を早く出そうとしすぎたのだ。時に先を見据えた考えが障害にもなるのだ。

Apple TV

Appleはこの製品をあきらめることを断固拒否していることを考えると、これを失敗作と呼ぶには気が早いすぎるかもしれない。しかし、このろくでもないものが今後注目されるようになるとは全く思えないのである。

Apple TVは、発表当初はカッコいいアイディアのように思えた。Appleの iTunesストアとテレビの間のミドルウェアとしての機能を果たし、豊富なポートおよびコネクションを搭載し、デジタルコンテンツをダウンロードして見るという体験をそのトレードマークである簡単な使用法で効率化している。後続のアップデートとインターフェースへの機能強化をすることによってのみ良くなっていくというものだ。しかし、それは賢いアイディアではあったが、多くのApple製品のように外国人嫌いであったため、iTunesかYouTubeからのApple形式のコンテンツしか見せたくなかったのである。

もしかしたらこれも“iTV”なんて名前にしていたらもっと人気が出たのかもしれない。


このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事